告訴・告発



■注意■
 当ページでは、平成23年8月30日現在で施行されている情報までで作成されています。


A.告訴・告発・被害届


B.非親告罪と親告罪


C.刑法上の罪と特別刑法上の罪


D.刑法上の親告罪と特別刑法上の親告罪


E.親族間の犯罪に関する特例


F.告訴できなくなる場合


G.告訴・告発の受理機関


H.業務/告訴状・告発状の作成





A.告訴・告発・被害届

告訴
 告訴権者(犯罪の被害者・刑事訴訟法第231条〜刑事訴訟法第234条が定める者)が、捜査機関(検察官又は司法警察員)に対して、犯罪事実を申告して刑事訴追(犯人の処罰)を求める意思表示のことです。
告発
 告発権者(告訴権者と犯人を除く第三者)が、捜査機関(検察官又は司法警察員)に対して、犯罪事実を申告して刑事訴追(犯人の処罰)を求める意思表示のことです。
被害届
  犯罪の被害者が、捜査機関(警察署)に対して、犯罪事実を申告をすることにはなりますが、刑事訴追(犯人の処罰)を求める意思表示が含まれていない届出のことです。



B.非親告罪と親告罪

非親告罪
 犯罪事実があれば、告訴・告発がなくても、公訴を提起(検察官が起訴)して処罰することができる犯罪です。
親告罪
 犯罪事実があっても、告訴がなければ公訴を提起(検察官が起訴)することができない犯罪です。



C.刑法上の罪と特別刑法上の罪

刑法上の罪(刑法第二編罪より)
 内乱に関する罪(第77条〜第80条)、外患に関する罪(第81条〜第89条)、国交に関する罪(第90条〜第94条)、公務の執行を妨害する罪(第95条〜第96条の6)、 逃走の罪(第97条〜第102条)、犯人蔵匿及び証拠隠滅の罪(第103条〜―第105条の2)、騒乱の罪(第106条・第107条)、放火及び失火の罪(第108条〜第118条)、 出水及び水利に関する罪(第119条〜第123条)、往来を妨害する罪(第124条〜第129条)、住居を侵す罪(第130条〜第132条)、秘密を侵す罪(第133条〜第135条)、 あへん煙に関する罪(第136条〜第141条)、飲料水に関する罪(第142条〜第147条)、通貨偽造の罪(第148条〜第153条)、文書偽造の罪(第154条〜第161条の2)、 有価証券偽造の罪(第162条・第163条)、支払用カード電磁的記録に関する罪(第163条の2〜第163条の5)、印章偽造の罪(第164条〜第168条)、 不正指令電磁的記録に関する罪(第168条の2・第168条の3)、偽証の罪(第169条〜第171条)、虚偽告訴の罪(第172条・第173条)、わいせつ、姦淫及び重婚の罪(第174条〜第184条)、 賭博及び富くじに関する罪(第185条〜第187条)、礼拝所及び墳墓に関する罪(第188条〜第192条)、汚職の罪(第193条〜第198条)、殺人の罪(第199条〜第203条)、 傷害の罪(第204条〜第208条の3)、過失傷害の罪(第209条〜第211条)、堕胎の罪(第212条〜第216条)、遺棄の罪(第217条〜第219条)、逮捕及び監禁の罪(第220条・第221条)、 脅迫の罪(第222条・第223条)、略取、誘拐及び人身売買の罪(第224条〜第229条)、名誉に対する罪(第230条〜第232条)、信用及び業務に対する罪(第233条〜第234条の2)、 窃盗及び強盗の罪(第235条〜第245条)、詐欺及び恐喝の罪(第246条〜第251条)、横領の罪(第252条〜第255条)、盗品等に関する罪(第256条・第257条)、毀棄及び隠匿の罪(第258条〜第264条)
特別刑法上の罪
 刑法以外で罰則を置く法律があります。
例)道路交通法、独占禁止法、暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律など



D.刑法上の親告罪と特別刑法上の親告罪
‐刑法上の親告罪‐
親告罪の根拠条文 犯罪名(条文)
第135条 信書開封罪(第133条)、秘密漏示罪(第134条)
第180条第1項 強制わいせつ罪(第176条)、強姦罪(第177条)、準強制わいせつ及び準強姦罪(第178条)、上記各罪の未遂罪(第179条)
例外:2人以上の者が現場において共同して犯した第176条若しくは第178条第1項の罪又はこれらの罪の未遂罪については、非親告罪。(第180条第2項)
第209条第2項 過失傷害罪(第209条第1項)
第229条 未成年者略取及び誘拐罪(第224条)、営利目的等略取及び誘拐罪(第225条)、被略取者引渡し等の罪(第227条第1項)、 被略取者引渡し等の罪(第227条第3項)、上記各罪の未遂罪(第228条)
例外:これらの罪は、営利又は生命若しくは身体に対する加害の目的による場合、非親告罪。(第229条)
第232条 名誉毀損罪(第230条)、侮辱罪(第231条)
第244条第2項 配偶者、直系血族又は同居の親族以外の親族との間で犯した下記の罪
窃盗罪(第235条)、不動産侵奪罪(第235条の2)、上記各罪の未遂罪(第243条)
第251条 配偶者、直系血族又は同居の親族以外の親族との間で犯した下記の罪
詐欺罪(第246条)、電子計算機使用詐欺罪(第246条の2)、背任罪(第247条)、準詐欺罪(第248条)、恐喝罪(第249条)、上記各罪の未遂罪(第250条)
第255条 配偶者、直系血族又は同居の親族以外の親族との間で犯した下記の罪
横領罪(第252条)、業務上横領罪(第253条)、遺失物等横領罪(第254条)
第264条 私用文書等毀棄罪(第259条)、器物損壊罪(第261条)、信書隠匿罪(第263条)
‐特別刑法上の親告罪(例)‐
  • 著作権法:親告罪の根拠条文(著作権法第123条第1項)、犯罪名・条文(著作権等侵害罪・著作権法第119条)
  • その他



E.親族間の犯罪に関する特例

 配偶者、直系血族又は同居の親族との間で犯罪を犯したときは、有罪だとしても刑罰が免除される特別に設けた例外です。
配偶者、直系血族又は同居の親族以外の親族(傍系血族、同居していない親族)との間で犯罪を犯したときは、親告罪となります。
刑法第244条(親族間の犯罪に関する特例)
第1項
 配偶者、直系血族又は同居の親族との間で第235条の罪(窃盗罪、※親族間の窃盗=親族相盗)、第235条の2の罪(不動産侵奪罪)又はこれらの罪の未遂罪を犯した者は、その刑を免除する。
第2項
 前項に規定する親族以外の親族との間で犯した同項に規定する罪は、告訴がなければ公訴を提起することができない。
第3項
 前二項の規定は、親族でない共犯については、適用しない。
刑法第251条(準用)
 第242条、第244条及び第245条の規定は、この章の罪(第37章 詐欺及び恐喝の罪)について準用する。
刑法第255条(準用)
 第244条の規定は、この章の罪(第38章 横領の罪)について準用する。



F.告訴できなくなる場合
親告罪で告訴権者が犯人を知った日から6ヶ月を経過した時
刑事訴訟法第235条
@親告罪の告訴は、犯人を知つた日から6箇月を経過したときは、これをすることができない。ただし、次に掲げる告訴については、この限りでない。
  1. 刑法第176条から第178条まで(強制わいせつ・強姦・準強制わいせつ及び準強姦)、第225条(営利目的等略取及び誘拐)若しくは第227条第1項(第225条の罪を犯した者を幇助する目的に係る部分に限る。)若しくは第3項(営利、わいせつ又は生命若しくは身体に対する加害の目的)の罪又はこれらの罪に係る未遂罪につき行う告訴 ⇒ ※公訴時効期間完成まで告訴できる!
  2. 刑法第232条第2項の規定により外国の代表者が行う告訴及び日本国に派遣された外国の使節に対する同法第230条(名誉毀損)又は第231条(侮辱)の罪につきその使節が行う告訴 ⇒ ※公訴時効期間完成まで告訴できる!
A刑法第229条(親告罪)但書(略取され、誘拐され、又は売買された者が犯人と婚姻をしたとき)の場合における告訴は、婚姻の無効又は取消の裁判が確定した日から6箇月以内にこれをしなければ、その効力がない。 ⇒ ※被害者が犯人と婚姻した時は、告訴できない!
親告罪で告訴を取下げた時
刑事訴訟法第237条
A告訴の取消をした者は、更に告訴をすることができない。
公訴時効期間完成
刑事訴訟法第250条
@ 時効は、人を死亡させた罪であつて禁錮以上の刑に当たるもの(死刑に当たるものを除く。)については、次に掲げる期間を経過することによつて完成する。
  1. 無期の懲役又は禁錮に当たる罪については 30年
  2. 長期20年の懲役又は禁錮に当たる罪については 20年
  3. 前二号に掲げる罪以外の罪については 10年
A 時効は、人を死亡させた罪であつて禁錮以上の刑に当たるもの以外の罪については、次に掲げる期間を経過することによつて完成する。
  1. 死刑に当たる罪については 25年
  2. 無期の懲役又は禁錮に当たる罪については 15年
  3. 長期15年以上の懲役又は禁錮に当たる罪については 10年
  4. 長期15年未満の懲役又は禁錮に当たる罪については 7年
  5. 長期10年未満の懲役又は禁錮に当たる罪については 5年
  6. 長期5年未満の懲役若しくは禁錮又は罰金に当たる罪については 3年
  7. 拘留又は科料に当たる罪については 1年



G.告訴・告発の受理機関
司法警察員(提出先が警察署であれば行政書士業務範囲)
 警察官(階級:巡査部長以上)
検察官(ご自身又は弁護士・司法書士業務)
 検事・副検事



H.業務/告訴状・告発状の作成
まずは、相談から
 警察署(司法警察員)に受理してもらう書類を作成致します。各ケースごとに具体的な流れを判断していく必要があります。 事実をまげ犯罪として、告訴・告発をした場合、ご自信が刑事上の虚偽告訴罪や名誉毀損罪、さらには民事上の不法行為責任まで問われる可能性もあるのです。 ご自身で判断される前に「行政書士」に相談をしましょう。



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